役割をはずして見る

ちょっとあれ（どれ？）な感じですが、２ちゃんねるというサイトがありますよね？
さすがに、サイトを見ることはほぼないのですが、「泣ける２ちゃんねる」というまとめ本があり、最近ふとしたきっかけで手に入れました。
いや、もともと１、２巻は持っていたのですが、３巻が２年ほど前に出ていたということに気づいて手に入れたわけです。
ちなみに、同名のまとめサイトも存在しています（いま、久しぶりに見てみました）。
短くていい話が盛りだくさんなのですが、今日ふと開いたページから、一部を紹介します。
毎日僕好みのおいしい料理を作ってくれて、なんでも相談に乗ってくれるお母さん。

この前一緒に行ったサイパン旅行、本当に楽しかったね。

海で無邪気に楽しんでいる姿を見て、お母さんが一人の女性だったことにいまさら気が付きました。

それまでは、お母さんは何でも出来る超人としか思ってなかったから。

お母さんだってつらくて投げ出したいこともあるんだよね。

今までだってたくさんあったはずなのに、全然気づいてあげられなくてごめん。

という投稿内容でした。
投稿自体ははもっと長くて、ここでは一部だけの抜粋ですが、いろいろ考えるところがありますよね。
母親という役割を通してしか見ていなかったりすると、この投稿のように
「何でも出来る超人」

だと思ってしまって、ちょっと前に書いたラベル化と同じように固定化したものの見方をしてしまい、その人の他の面を見ることが出来なくなってしまう。
そして、この投稿内容は、母親に対してポジティブな見方をしているからまだいいものの、
逆に、
母親なんだから、こういうことが出来て当たり前だ！

それが出来ていない母親は失格だ！

なんていう見方になってしまうとお互いに不幸ですよね。
母親という役割は、とても大きな大切な役割であるに違いませんが、その前に一人の女性であり、一人の人です。
幼少期に親から十分に愛されていなかったから、とか、ひどい言葉をかけられたからといった理由で、それがトラウマだったり、心の傷であったり、「自分は愛されていない」「自分は生きていてはいけない」というビリーフを持ってしまうことがあります。
これはもちろんつらいことであり残念なことかも知れません。
たしかに、理想どおりの育て方はしてもらえなかったかもしれません。
その結果として、今苦しい思いをしている人もたくさんいることでしょう。
それで、親を恨んでいる人もいるかもしれません。
でも、もしかしたらその時の母親はまだ２０代であったかもしれないですよね。
今の自分よりも大分若かったかも。
しかも、子育て経験ゼロ。初めての子育て。
子供は親の言うことを聞いてくれるわけではないでしょうから、イライラすることもあるでしょうし、仕事や他の人間関係などでの悩みがあったかもしれません。
そして、その結果として子供にとって最高の育てられ方をしてもらえなかったかもしれません。
あるいは、母親も自分の両親から同じような育てられ方しかしてなかったから、愛情の伝え方が分からなかっただけかもしれません。
そうであるならば、完璧を求めるのはいささか酷ですよね。
幼い頃に得られなかった経験は、以前のハコミ関連の記事で紹介したように肩代わりによって取り戻すこともできますし、また大人になった今だったら自分の人生をもう一度作り直すこともできますよね。
そして、その助けとしてセラピーであったり、ヒーリングであったり、コーチングであったりといったサポートを利用するのも悪くありません。
幸いなことに、自分ひとりでやらなければいけないわけではありません。
世の中には自分以外の人もたくさんいますからね。
完璧というものがあるとして、自分も完璧ではない。
であったら、両親に完璧を求めるのもかわいそうですよね。
親という役割はあるものの、それぞれ一人の人間として一生懸命生きているのですから。
NLP的に言えば、みんなその時その時で出来る限りの最善の選択をしているのです。
その時にあまりリソースがなくて、その中で出来うる限りの最善の選択は、今のあなたから見て受け入れがたいものだったかもしれませんが、その時の親にしてみれば、可能な限りの最善の選択だったに違いありません。
なーんてことを、「泣ける２チャンネル」を読んでいたらふと思い、書いてみました。
思った以上に長くなってしまったので、まとまりもないですがこの記事はこれで終わりに。